一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会

【報告】JSTO月例会セミナー 「訪日市場の最新動向2024」~ベトナム・オーストラリア・中国~

【報告】JSTO月例会セミナー 「訪日市場の最新動向2024」~ベトナム・オーストラリア・中国~

オンライン配信運営協力:株式会社エスケイワード(JSTO会員)

JSTOが主催する毎月恒例の月例会(セミナー&交流会)が5月16日、ハイブリッド形式にて開催しました。

ミニセミナー「訪日市場の最新動向2024」~ベトナム・オーストラリア・中国~

登壇:JNTOハノイ事務局長所長 吉田憲司氏 、SAKURA TV代表 関川まさ氏 、株式会社BRAND JAPAN代表取締役社長 李思萱氏

各国のリアルな現状

◆オーストラリア国内状況(関川氏談)
・急激な物価高。時給の最低賃金が約2450円、カップラーメンが1000円、1億円を下回る家がない。
・物価高と賃金高で経済的には芳しくない
・国は観光収入を重要視。アウトバウンドよりインバウンドで、政府の補助金も優先されている。
・オーストラリアへの旅行客は、物価高でおどろく。物価高が落ち着かないと、国が力を入れていてもインバウンドがコロナ前にもどることは難しい。
・為替が海外旅行する際の最重要課題。

◆ベトナム国内状況(吉田氏談)
・国内景気はコロナ明けはよかったが昨年途中くらいから世界的な需要の落ち込みを受けてきた。
・政治体制の意思決定が速い。消費税の減額も1、2週間で実施、現場の混乱はあるがトップはやると決めたらやる、それに周りも従う。この動きにより景気も回復。
・人口構成が20代が一番多いきれいなピラミッド型。
・世界的な物価高の中、ベトナムはまだバインミーなど食事は200円程度で美味しく食べられるので旅行先としての希少性が高まっている。
・国も誘客に力を入れていて毎月150万人が他国から観光にきていて順調に伸びているが、ライバルのタイや韓国をみるとまだ少ない。日本人に対してももっと来てほしいと思っている。

◆中国国内状況(李氏談)
・商業施設、リアル店舗がガラガラなので不景気にみえるがオンラインでのITビジネスは好調。コロナからオンラインで買う流れが大きくなってきている
・全体的に治安がよくなってきた。セキュリティが厳しくなったともいえるが中国でスリなどの犯罪がなくなった。
・北京、上海は衛生や景観について厳しく取り締まっていて町にゴミが見あたらない。
・車、電化製品、IT企業、旅行業が復活してきていて、
旅行業も海外の観光客を受け入れる業者が復活してきている。

訪日の動機~日本のどこに魅力を感じているか~

◆オーストラリア
・オーストラリアは「北に行くのがホリデー」の意識で、地球儀の北に位置する日本はどうしても目がいく国。
・行って、さわってみて食べてが好きな国民性。興味があれば全国隅ずみまで行く。新潟の稲刈りツアー、錦鯉の里、日本酒の蔵訪問など人気。
◆ベトナム
・昨年の訪日人数は過去最多だったが、50%は実習生など。観光客は30%とまだ少ない。
・憧れの日本の意識。日本を代表するゴールデンルートが好き。
◆中国
・日本=買い物の意識は変わらないが、爆買いから付加価値、文化を感じる商品へ意識が変化。
・日本に行かないと買えないものが人気。

月例会アンケートからの質問と回答
  • 質問「本日のセミナーで、李さんがプチ富裕層の訪日客が増えているとおっしゃっていましたが、富裕層、プチ富裕層の違い、プチ富裕層の定義を教えていただきたいです」

    李氏回答
    富裕層について年収や財産など様々な角度から定義されているものがございます。私がお伝えしているプチ富裕層とは、年収や財産の判断ではなく、来日している間下記をする人々です。

    ・ラグジュアリー品の購入
    ・五つ星ホテルで宿泊
    ・ミシュランレストランで食事

    富裕層、プチ富裕層の定義について個人的な考え方となりますが

    富裕層:日本で物件を持つ、日本で事業や財産を持つ、日本で投資をするなどの財力を持っている人。そのため、訪日や在日の概念も曖昧ではありますが、大きな資金を調達する人たちです。
    この人たちは買い物などが目的ではなく、唯一性や特別性などの体験を求める人が多いです。

    プチ富裕層:家庭はたくさんの資産を持ているのではなく、金融系や外資系など企業で働き、大都市企業社員の平均収入より高めな給料をベースに生活している人。
    だが貯金せず、不動産に興味なく、お洒落な暮し方と欲しいものばかりを入手し、将来のことを考えるより今を楽しむだけで良いような特徴があります。
    お洒落なホテル、ラグジュアリー品の購入や高級レストランで食事するなど中国ではできないことを訪日中で求める人たちです。

  • 以上は回答となります。ご参考いただければ幸いです。

3. JSTOからのお知らせ

(1)6/19(水)2024年度社員総会 ※会員のご担当者様宛にご案内をお送りさせていただいております。当日お会いできるのを楽しみにしております。

(2)6月26日からJSTOメルマガが変わります

JSTOメルマガとおもてなし事業者メルマガが合併・毎月26日発行に変更。
併せて会員限定の有益な情報をのせたメルマガを毎月第3月曜に発行スタートします。

4. 次回の月例会開催予告

詳細はこちらhttps://jsto.or.jp/news/info-240718/

引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。

月例会レポート(印刷版)もご覧ください。

JSTO月例会(2024年5月16日開催)レポート

ダウンロード 420KB

※非会員の方で入会希望を検討される方は担当者よりご連絡差し上げます。以下までお問い合わせください。

本件に関するお問い合わせ
  • MAIL:pr@jsto.or.jp

  • 情報戦略・広報部 池田大作

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